Treatment

診療内容

診療内容

お一人おひとりに合わせた
医療をご提供いたします

当院では、社会不安症、うつ病、双極性障害(躁うつ病)、パニック障害、統合失調症、発達障害、チック等のほか、お子さまについてのご相談はもちろん、中高生から成人まで幅広く対応しております。

時間をかけ丁寧にお話をお聴きすることで、皆さまの回復への道すじを探すお手伝いができればと考えています。イライラする、疲れやすい、集中できない、食欲がない、眠れないなどの症状のある方、その他どんな些細なお悩みでもお気軽にご相談ください。

社交不安症

周りの人に注目される場面、たとえば会議での発言、良く知らない人に会う、人前で食べたり飲んだりするなどで強い不安を感じる病気です。

「声や手足が震える」「顔が真っ赤になる」「ドキドキする」「汗がダラダラ出る」などの症状が体に現れることが多く、これら不安症状を周りの人に見られることで「恥ずかしい」「周りの人にどう思われるだろう」など、さらに不安が増してしまいます。

治療として、暴露療法やソーシャルスキルトレーニングといった行動療法の他に、抗不安薬や抗うつ薬を用いた薬物療法があります。

うつ病

「気分がゆううつ」、「何も興味が出ない」、「食欲がない」、「眠れない」、「意欲が出ない」などが2週間以上続いている状態です。

性格的に真面目・勤勉なタイプの方が発症しやすいといわれています。うつ病の患者さんはエネルギーが枯渇している状態です。動きだせない自分を「自分はダメだ」などと責め、病状はさらに悪化してしまいます。

うつ病は、脳の一部の機能低下、カテコールアミンやセロトニン(神経伝達物質)の機能的減少によって起こるといわれています。「精神的に弱いから」「気の持ちよう」などではなく「脳の障害」なのです。

治療は休息と薬物療法が中心です。うつ病の患者さんにとって社会生活は、健康なときには考えられないほど負担の大きいものです。休息は最も重要な治療になります。薬物療法は脳の機能的異常の調整に役立ちます。

双極性障害(躁うつ病)

うつ状態だけでなく、調子がよくなって活発になる時期がある場合は、双極性障害(躁うつ病)かもしれません。

双極性障害では、活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返します。躁状態になると、眠らなくてもいいと感じる、アイデアが浮かぶ、自分が偉大な人間だと感じられる、大きな買い物をしてしまうといったことがみられます。

躁状態は気分が良いので、本人には病気の自覚がありません。そのため、うつ状態では受診しても、躁状態のときは治療を受けないことがよくあります。しかし、うつ病として治療すると双極性障害を悪化させる可能性があります。本人だけでなく、周囲の人も、日頃の様子の変化によって、躁状態に気づくことが大切です。

パニック障害

突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作(パニック発作)を起こし、そのために生活に支障が出ている状態をパニック障害といいます。

パニック発作は、死んでしまうのではないかと思うほど強烈です。そのため、また発作が起きたらどうしようと不安になり、発作が起きた場所や状況を避けるようになります。特に、電車やエレベーターの中など閉じられた空間では「逃げられない」と感じるため、外出ができなくなってしまうことがあります。

パニック障害では、主に抗うつ薬や抗不安薬など薬物治療でサポートしながら、少しずつ苦手なことに慣れていくよう支援します。無理をせず、自分のペースで取り組むことが大切です。

統合失調症

誰も言っていないのに、声として自分に関連したことなどが聞こえる「幻聴」や、事実ではないのに自分では確信している内容の「妄想」といった陽性症状が特徴的です。

陰性症状としては、喜怒哀楽がはっきりしない、意欲がわかない、ひきこもりなどがあります。100人に1人がかかる病気であり、脳内のドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質神経系の障害といわれています。

治療としては薬物療法が第一選択となります。治療を継続し症状を安定させるため、疾患の理解が重要になります。

発達障害

発達障害は、生まれつきの脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴があります。そのため、養育者が育児の悩みを抱えたり、子どもが生きづらさを感じたりすることがあります。

発達障害があっても、本人や家族・周囲の人が特性に応じた工夫をすることで、持っている力を活かせたり、日常生活の困難を軽減させたりすることができます。

発達障害には、自閉症スペクトラム、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習症などが含まれます。同じ障害名でも症状は異なり、いくつかの特性をあわせ持つ場合もあります。幼児期から学童期であれば適切な療育が発達を伸ばす可能性があります。不適切な環境は二次障害につながります。周囲の人間が本人の特性を理解し、支えていくことが何より重要です。

チック

チックは、思わず起こってしまう素早い身体の動きや発声です。まばたきや咳払いなどが一時的に見られるのは、子どもには珍しくありません。さまざまな運動チックと音声チックが1年以上持続した場合、トゥレット症と呼ばれます。

強迫性障害

自分でも無意味だとわかっていても、そのことが頭から離れず何度も同じ確認を繰り返すなどの症状が見られます。

意志に反して頭に浮かんでしまい払いのけられない考えが強迫観念、ある行為をしないでいられないのが強迫行為です。たとえば、不潔に思い(強迫観念)過剰に手を洗う(強迫行為)などが代表的です。

脳の特定部位の障害や、セロトニンやドーパミンなど神経伝達物質の機能異常によるものと考えられており、薬物治療によって改善する病気です。